『REQUIEM FOR INNOCENCE』が平手打ちだとしたら、『Hello darkness, my dear friend』は抱擁。
そんな気がする。
全部、思い過ごしだった。
全部、勘違いだった。
どっちだろうな。
今までの人生の選択、うまくいったような気がしていただけで、実はすべて自分の思い込みだったんじゃないか。
ふと、そう思った。
心のスピードに振り回されっぱなしというヤツだ。
考え方しだいか。
悩んでも仕方あるまい。そんなところに。
・・・うまくいかんな。
だがそれも、思っているだけで、実はうまくいっているのかもしれん。
相変わらず、僕の物思いになど何の意味があるのかという、自意識過剰な日々が続いている。
自分にとってリアルだと思っていたものが全然リアルではなくて、他のところからジワリジワリと、本当のリアルが侵食してきているように感じられる昨今。
もともとキャパシティが多くない(と思っている)のに、3つ4つと厄介ごと(仕事ともいえる)を抱えていることも関係あるかもしれない。いや大いにあるか。
憂鬱だ。
いつか「たぶん変わらないでしょうね」って言われたけれど、その通り、僕はきっと変われていない。自分の望むように行動できず、そのフラストレーションをどこに向けてよいか分からず、本当は向けるべきでない対象に、向けることをしようとしている。お門違い。いくらかはマシになっているだろうか? その問いに、応えはなく、いつか傍にいたみんなは、僕を置いて遠くに行ってしまっている気がする。
相変わらず隣の芝生が青く見えて仕方がない。根拠のない嫉妬。いざ隣の庭に入ってみたら、また隣の芝生がすばらしく見えてくるのだろう。僕は。
心の仕組みは簡単には変わらないとはいえ。どうしようもねえな。
変わりたいとかじゃなくて、もう落ち着きたい。一喜一憂さえわずらわしいモード。
学生のとき、LIFE RECORDERSの『東京の空』ばっか聴いてた時期があった。また聴いてる。
「とうめいになりたい」って曲が好きだった。今、聴いてしまう。
―“僕のこのどっちつかずの気持ちを消してくれ”、“ハンパにマジメな僕を本物にしてくれ”
『Hello darkness, my dear friend』でときおり出てくる、木下くんのボーカルの甘い感じというかチャイルディッシュな感じというか、この感じどこかで聴いたことある、既聴感あるなと思ったら、ディーパーズのナラサキ氏だった。
アートスクールの『Hello darkness, my dear friend』を繰り返し聴くたびにやさしい調子にドキリとする。最近『REQUIEM FOR INNOCENCE』もよく聴くのだけれど、ぜんぜん違う。なんか心境の変化でもあったのかなって思うくらい、今までで一番やさしい調子な気がします。歌詞はダークだから決して万人向けではないと思うけれど。「Ghost Town Music」、「R.I.P」、「TIMELESS TIME」は特に好いています。なんとなくミニマルになった気がするし、はじめ聴いたときはつぎはぎ感があったり、バンド感があまり感じられなかったり、メロディがらしくないなって思ったりもしましたが、それも変化であって、よくよく聴いてみたらよいアルバムじゃないかコレはっていう。「Julien」のちょっとマシーナリーな陰鬱さは全盛期のマリリン・マンソンを思い出したりしました。
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