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2013 メモリアル

2013年の音楽に関するおぼえがき(もちろん個人的な)。

メインのブログはフリーの音源に限りたいし、そっちで取り上げたモノに関してのまとめとかやる気もないので、こちらのブログに書いています。なので、フリーに限りませんが、2013年、印象深かった音などを、ここで記しておきます。

特に2013年にリリースされたものには限りません。改めて聴き返した作品もあります。あくまで、今年をふりかえったときに、印象深かったものを。

ベスト・オブ…、というものではありません。順不同。あるいは思い出した順。


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きのこ帝国 - 海と花束 (MV)

≫ フォークをエッセンスにした情念系オルタナティヴというイメージを脱ぎ捨てにかかったような、シューゲイズな曲。正直今まであまりピンときていなかったのですが、この1曲で、彼らに対するアンテナが敏感になりました。MVの中で、途中で現れてくる朝焼けの海がとてもきれいです。


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水曜日のカンパネラ『マリー・アントワネット』

≫ 水曜日のカンパネラは、主演・歌唱のコムアイを核として、サウンド・プロデュースにKenmochi Hidefumi(!)などが参加しているグループ、といってよいんでしょうか。エレクトロニックなトラックに、言葉の響きから直感的にはじき出されたような、文脈のない言葉たちをラップ調に乗せていく。曲としてのよさというよりは、パフォーマンスとしての面白さに惹かれました。他の曲でも、MVと一緒に聴いた方がだんぜんよいです。音楽はひとつの手段にしかすぎなくて、これだけで何かを表現しようという人ではないと思うので、パフォーマーという方が相応しいのかもしれない(そのうち音楽とは違う方向に行きそうな気配を感じるんですなあ)。他の曲では『ブルータス』もスキです。


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syrup16g - タクシードライバー・ブラインドネス

≫ モニターの前でホントに「思わず」声を上げたのは、五十嵐隆の生還ライヴの告知を見たときだった。物事が起こるタイミングというヤツはとても重要で、彼らが活動していた期間は、私にとってのしごくパーソナルで特別だった期間と、図らずも結びついている。だから、私が彼らのファンであり続けているのは、単純にそのタイミングのせいなのかもしれない。生還ライヴのライヴレポートみたいなものも書いてみたりした。そのあと彼五十嵐隆が出演したイベントにはちょっといけなかったけど、でもこうやって、定期的に(ちょっと間が空きすぎだけれど)ファンの前に出てきてくれるのは、すごくすごくうれしい。彼が「動いた」というのが、私にとって2013年一番の音楽ニュースかもしれない。その重要さとは裏腹に、あまりおおっぴらに書くことではないという意識が、自分の中では強いんですけれど。


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Anzo Music - Castlevania - Bloody Tears (Anzo Cover)

≫ 悪魔城ドラキュラシリーズの大名曲「Bloody Tears」のカヴァーというかリミックスです。ハウス仕様なんですが、原曲のあのフレーズをいつ使うんだろうって思わせながら、長いこと引っ張ります。シンセでもってそのラインを奏でられたときに立ち上がる幻想性は、確実にゲームの世界観とシンクロしている(特にSFC版の『悪魔城ドラキュラ』辺りか)。うまい。なかなかこういった、一歩引いた形のカヴァーなりリミックスを聴いたことがなかった(だいたいみなさんアグレッシヴな方向に行く)ので、新鮮でした。


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tsubonekoko - Parachute Limit(TBK D&B Remix)-PSY・S

≫ PSY・Sがとっくの昔に時代を飛び越えていたことを再確認させてくれました。ベスト盤買おうと思ってずっと買ってない…。


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≫ ケープタウンのトラックメイカー。栗山千明の肖像に、「Playstation」というワードが心くすぐります。1月にEPをリリース予定らしいので、密かに楽しみにしています。「suicidehearts」なんかを聴いても感じますが、POP志向な気配。ドリーミィなシンセサウンドの中で、ささくれだった音を上手にアクセントにしています。サイバーネイション・ドール、あるいはネオンの思い出。


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emoji_muzik - РОЦЯ М£ ΔПΟ†Н£Я

≫ 素性を存じ上げないんですが、出会ってから、1日何回も聴いています。すごくスキ。もし今年聴いたトラックのベスト5とか選んだら必ずやランクインするでしょう。元ネタがありそうにも感じられるんですが、結局分からず。


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noiyuhi - MajiでKoiするAre You Gonna Be My Girl

≫ JET広末。マッシュアップ。このヤケクソ的なパワーが頼もしすぎます。後半はどっちの曲だか分からないほどのカオスに。


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Perfume - Sweet Refrain

≫ ヘビー・ローテーションでした。聴くたびに新たな音が聴こえてくる面白さ、そしてそれがまた気持ちよく感ぜられる聴き心地のよさ。よいです。


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Color Filter - 『I Often Think In Music』

≫ ツネヨシリュウジさんを核にしたユニット、Color Filterのアルバム。思いついたように聴き返してました。ふと見たら1999年リリース! そんなに経ってるとは衝撃。これ以降、打ち込み色を前面に出したスタイルは急激に影をひそめ、アコースティック・サウンドで空間処理を意識した音作りにシフトしていきました。このころが一番好きだった。そして最近のツネヨシさんはTwilight Setで活動中。


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Substance - 『Subsistence』

≫ アルバム『Subsistence』。これも2007年ですか。よく聴き返しました。前から止まったり動いたりを繰り返してたんだけど、ついにウェブサイトがなくなってしまった。「なくなったときは終わったと思ってください」みたいなことを前に書いていたので、たぶん終わってしまったんだと思います。残念です。下に1曲。



Substance - Downer


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sunday morning bell - 『wonderland』

≫ 京都のバンドsunday morning bellの1stアルバム。2011年。こちらもよく聴きました。名盤だと思います。1回だけライヴを拝見したことがありますが、また見たいです。新作、待ってます!


sunday morning bell 『wonderland』 CM


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Silent Alliance - 『The Spirit of an Age to Come』

≫ UKのバンド、Silent Allianceの1st。PCに入れて聴いてました。2008年ですか。活動はしているようなんだけれど、リリースがないんですよね…。次を出してくれ!


Silent Alliance - Cities On Fire


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クリトリック・リス - そのとき俺は 2011.6.3

≫ 誰かの恋物語の裏にある、「俺」のドラマ。口ずさんじゃうなあ。


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Nine Inch Nails - Came Back Haunted

≫ まさかのカムバック。デヴィッド・リンチが監督したヴァージョンよりこっちのPVのがスキです。でもまだアルバム買ってない! 許してトレント。感想はそれを聴いてから書きたいです。


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泉まくら - 『candle』 pro.nagaco

≫ この曲が収録されたアルバムもサイン入りで手に入れたんですが(前作がすごくスキで、勢いづいたもんで)、全体的にどことなくスタイルを画策している節が感じられました。やっぱり'balloon'のイメージが強いんでしょう。冬の澄んだ空気にふとした拍子に舞う、シャンプーの香りのような、匿名性と切なさ。それを保ち続けるか、否か。次とかその次あたりにスゴイ奴をドロップしてきそうな予感。応援してます。


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レイト - 君を愛す

≫ 5年ぶりのアルバムから。まだ聴けてない。聴かなきゃなあ。このトラックを生み出すのはすごく大変だったんじゃないかなあと思います。これまで顔を出さなかった彼が真正面から向かってきたこのジャケットにも、意志の強さが見てとれる。ってか男前だなあ。


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禁断の多数決 - 「トゥナイト、トゥナイト」

≫ デジタルの中に滲むアナログ。新しさと古さ。ジャパニーズとインターネット、ディスコとハウスとポスト・パンクとオルタナティヴ、女の子と性的イメージ、そしてサイケデリアと透明感。玉ねぎの皮をむいていくような、核の見えない道程。要は非常な多層、あるいは多面体。そこにあるサークル感というか、劇団感はちょっとだけ私を遠ざけるけれど、でもすごくよいです。parkgolfが行った、彼らの"透明感"に対するリミックスも、骨抜き感がクールでした。


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柴田聡子【二人の間には】【あさはか!】2011/11/7 下北沢カラードジャム

≫ これしかない感というか、不器用そうな、一途な感じがツボに入りました。望んでかどうか分かりませんが、ポジションがあまりにもサブカルすぎるように思えて、そこがもったいないような。山本精一と岡田徹(ムーンライダーズ)と伊藤俊治によるユニット、ya-to-iに詞を提供しているようですが、その曲'sumica'のヴォーカルは彼女なんだろか。電子的なトラックに乗る、無機質な声は、またぜんぜんイメージが違います。


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p0ru417 - 少年期 (宇宙小戦争Remix)

≫ うひょー。


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TEMPURA KIDZ - CIDER CIDER

≫ 元きゃりーぱみゅぱみゅのバックダンサーを務めていた子供たち。なんだかんだでコチラと次の「ONE STEP」はよく聴きました。スペシャのきゃりーの番組に出たときの、しゃべりのあまりのたどたどしさが、印象に残っています。最近のビデオだと、唯一人の男メンバー、P→★がデカくなってきてる気配。


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DyE - Fantasy - Official Video

≫ たまに無性に見たくなるMVってあると思うんですが、コレはそのひとつ。4000万超再生されてるようなので見た人すげーいるんだろうなあ。でも最近見返したもんで、記しておきます。まさに超展開。思春期のたわむれが容赦ない恐怖に彩られます。クトゥルフっぽいのかなあ。詳しくないから分からないんですけれど。続きが見たい。あとたまにふと見たくなるシリーズとしてはKen Ishiiの「Extra」や、元気ロケッツ(そういえばLumi役の安田レイさんがソロデビューしたなぁ)の「Heavenly Star」などが。


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Eyeliner - 『LARP of Luxury』 (CC) by - sa 3.0

≫ パッと聴き、ファッション的にはVaporWaveやPost-Internetの流れなんだろうけれど、実際のところはEBMやPost-Punkのアップデートなんではないかと思う。その身にまとい方、在り様自体がラグジュアリーというか。まあ、ガタガタいっても結局はPOPなんですけどね。Post-Pop。Crystal Magic Recordsからのリリース。




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my dead girlfriend/少女スキップ - 『sweet days and her last kiss』

≫ 死んだ僕の彼女(my dead girlfriend)と少女スキップのスプリット。非常によく聴きました。特に「sweet days and her last kiss」と「umbrella」。死んだ僕の彼女は、以降とはちょっとサウンドが違うように思うけれど、このあとの作品にある「12GATSU, POOLSIDE, UKABU SHITAI」と「ヴァンデミエールの頭」もよく聴きました。というかこれからも聴くと思います。


死んだ僕の彼女 - sweet days and her last kiss

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少女スキップ - umbrella

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死んだ僕の彼女 - 12GATSU, POOLSIDE, UKABU SHITAI


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MEISHI SMILE- KISS [PV]

≫ これは記事にも書いたのでいうことなし! すばらしい!


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(((さらうんど))) - きみは New Age (Music Video)

≫ 作曲はメンバーのCrystalと、砂原良徳。シティ・ポップ的な80s感と、透明感・浮遊感のあるダンスサウンドの融合は、確実にnetlabel/netaudioのシーンともリンクする。敏感に時代をとらえた、そんなトラックのタイトルが「きみはNew Age」なんて、キマりすぎていて、すでにエバーグリーンな輝き。ちなみに踊っているキュートなガールは我妻三輪子(わがつま・みわこ)さん。「俺たちに明日はないッス」に出てたなあ!


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転校生 - エンドロール

≫ 2013年9月末のライヴでもって「休学」(活動休止)となった転校生こと水本夏絵。2012年5月に1stアルバムをリリース、その直前にはMaltine Records(!)からもリミックス作がリリースされたりと、今後の活動に期待していたのですが、あまりにも早い活動休止の報告に驚きました。報告の数日前にされたツイート―「これは反抗でも衝動でもない。私は私の意思でやらなければならない。嫌いなものを嫌いと言うことが悪とされるなら、現実なんて生きたくない。どうせ誤解されて決めつけられるのだから、せめて嘘ではなく本当のことを言って死にたいって思った。いい子になれなくて本当にごめんなさい。」は本人のものだったんだろうか。結局すべては憶測だけれど、やりたくないことをやってたんだろうか。わからない。わからないけれど、作品は残り続けるし、私はそれを繰り返し聴くだろう。ありがとうの気持ちを込めて、最後に、エンドロール。