MEISHI SMILEが突然ドロップしてきたトラック「キッス KISS BGM」がめちゃめちゃいい。ので思わず深夜に筆をとる。メインのブログであるUrban Guitar SAYONARAの方に書こうかと思ったが、分類が違うかと思い、こちらに書く。
恋愛シュミレーションゲーム「ときめきメモリアル」のヒロインである藤崎詩織をフィーチャーした、この動画と共にあってこそ、この曲はより強い感動を、私に与えてくれる(もちろんトラック自体がよいことはいうまでもない)。波打ち際や街路樹沿い、街中、夕暮れ空の下、さまざまな場所を彼女は、通り過ぎていく。でも彼女の隣には誰もいない。ひとりだ。彼女はときにさびしそうで、ときに楽しそうだ。独りなのに。そのことが私に何を感じさせるか。
かつて隣にいた「誰か」を思い出させるのだ。そしてその誰かが、今は私と関係のないところで、さびしくなったり、楽しくなったりしている。そんなアンタッチャブルな現実を私に感じさせるのだ。認識させるのだ。そこにあるのは、むなしさ以外の何物でもない。私の手を離れてしまった、けれど確かに存在している現実を思うのは、どこか空虚で、悲しい。ビデオの中に映るのが、フィクショナブルな世界に存在する女の子だからこその、むなしさ、なのかもしれない。私たちはしょせん生身の人間。電子の世界にある虚構に焦がれたところで、距離は埋まらないのだ。伸ばした指先は、何にも触れない。キラキラとしたElectronicな響きの、感傷的なメロディが、そんな思い―届かないというむなしさを、さらに助長する。このむなしさ、まるで生前のガールフレンドを収めたビデオを見ているようじゃないか。心をかき乱される。あきらめざるを得ないのに、そこにあるいくらかのトキメキが、私を悩ませる。
このトラックは彼の次の作品に入るのだろうか。すばらしいトラック。そして自らのトラックのイメージを見事に映像化してみせるこのセンス。すばらしい。ホント大好きですよ。
追記:オイオイ消されてるぜ!! 見たい人は探すんだ!