最近珍しく人と飲む機会が多い(僕は自分から誘うことはほとんどないので、人から誘われているということだ。うれしいじゃないか)。それ自体は喜ばしいことだ。何かしら新しい発見がある(ような気がする。錯覚かもしらんが)。
ただ帰りの電車で寝過ごす機会がものすごく多い。直近の3回中は3回とも寝過ごした。100発100中だ。一駅二駅だったら歩くことにしているが、うち一回はとうてい歩ける距離ではないのでタクシーを利用した。
歩いてるといろいろ考える。僕はけっこう長いこと同じ場所に住んでるから、歩いていて見える景色には、懐かしいものも多い。だからかもしれない。感傷的な気持ちになることが多い。携帯型音楽プレーヤーで何かしらの音楽か、ラジオを聴きながらのことが多いんだけど、この間はたまたまsyrup16gの『delayed』を聴いていて、「Everything is wonderful」が流れた瞬間の、状況(深夜、屋外、独り、感傷的)とのマッチング具合がヤバくて、一瞬途方に暮れてしまった。
なぜ、考えてもどうしようもないことばかり、考えるのだろうと、僕は疑問に思う。思いながら歩く。とっくのとうに答えは出ていることを、なぜまた自分に問うのだろう。答えは変わらないのに。できることなどないのに。できあがった粘土細工を叩き壊して、新しいものを作ろうとするが、結局できあがるのは、同じ形なのだ。それをまた壊す。また作る。同じ形。何度も何度も何度も。同じことばかりする。酔っていることもあるのかもしれない。なんだったら、そんな自分をちょっと冷笑したりする。バカらしくて。
「ばかげている ばかげているけど あなたを見つけた この街の名は東京」
ハッピーエンドではなかったけれど、きっと意味はあったのだと、思いたい。そしてその意味だけを残し、あとは忘れたい。そう思う。晴れ晴れと、前を向きたい。
きのこ帝国 - 東京
忘れなさい、すべて
2014/08/23
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