Wiki探訪:枕返し

“民俗学の観点では、夢を見ている間は魂が肉体から抜け出ており、その間に枕を返すと魂が肉体に帰ることができないという考えが多く見られる。

民俗学者・宮田登の著書によれば、かつての日本では、夢を見ることは一種の別世界へ行く手段と考えられており、夢を見るために箱枕に睡眠作用のある香を焚き込むこともあった。そのために枕は別世界へ移動するための特別な道具、いわば異次元の交錯する境界とみなされ、眠っている間に枕をひっくり返すと、すべての秩序が逆転すると考えられた。

また民俗学者・武田明は、枕には人間の生霊が込められており、枕を返すことは寝ている人間を死に近づけることを意味するとしている。平安時代末期の歴史物語『大鏡』にも、藤原義孝が自分の死に際し、死後も必ずこの世に帰るために通常のしきたりのような葬儀をするなと遺言を残したにもかかわらず、枕の位置を北向きに直すなどして通常の葬儀が行われたため、蘇生することが叶わなかったとの記述がある。

このような枕に対する民間信仰が、枕返しという妖怪の伝承の元になったようであり、枕返しは人間の肉体と魂を切り離す妖怪として恐れられていた。しかしこれらの俗信が廃れてからは、枕返しは単なる悪戯と見なされるようになっている。”

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面白いですねえ。“枕は別世界へ移動するための特別な道具、いわば異次元の交錯する境界とみなされ、眠っている間に枕をひっくり返すと、すべての秩序が逆転すると考えられた”ですって。オラ、わくわくしてきたぞ。

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