LIFE RECORDERSを聴いています。

自分としては音楽に対する接し方というか、気持ちの深さというヤツは、思春期と変わっていないつもりなんです。だから音楽の話でワイワイしたいと思って、自分としては熱い気持ちで喋っているつもりでも、何か若い子(って言い方も嫌だけど)、たとえば一回りくらい下の子と話していたりすると、どうも自分の熱量が結局のところ伝わっていないような、『結局「今」じゃないよね』的な受け取られ方をしているように感じられる瞬間があって、ガックリきます。いやオレ今を生きているし。今の音楽だって聴いてるんだよ。なんか悔しいですよね。

仕事で忙しい時期がひと段落して、ちょうどスポット的に暇な時期が来たことも関係あるのか、心にも隙間が生まれたようで、感傷的な気持ちになる余裕が生まれているようです。10代…じゃないか、20代あたまに聴いていた音楽を聴き返したりしています。そういうときにふと心に浮かび上がってくる音楽って人によって当然違うんだろうし、みなさんにとってそれがどんな音楽なのか気になるところでもあるんですが、僕の場合はLIFE RECORDERSであることが多いんです。昔やってたホームページでもなんやかんや書きましたし。

1994年に結成の「嫁島ロケッツ」を前身として、1998年に生まれたLIFE RECORDERSは、シングル4枚、アルバム3枚を残して、2001年に解散しています。彼らのインタビューは読んだことなかったと思うんだけど(ラジオは聴いたけどね。ミュージック・スクエア!)、たぶんブルーハーツに影響受けているんだろうなあと思います。パンキッシュな雰囲気もあるんだけど、音源の音作りは決してハードな調子ではなくて、おとなしい印象もあって、歌詞も思春期的な青臭さもあれば、内省的な部分も多くあって。特に『東京の空』のころは非常にナイーヴ。一番好きな作品でもあります。

ナイーヴって書いたけど、心のモヤモヤというか、迷い、憂い(あるいは愁い)、悩みを落とし込んだような歌詞がときたまポーンと投げ出されてきて、ハッとさせられるんです。そこが僕が彼らをいまだに聴き続けることの遠因でもあると思います。

「髪を切った 君がいる あのときのように風が吹いても僕の顔には もうかかることはないだろう」(新しい季節)、「いつからか僕は終わりを求め走ってた なんとく それに気がつきながら 走ってた」、「ぬけるような空 ぬけきれない僕 初冬の太陽を見上げ よく晴れた日に あのこに会いたくて 居るワケもない時間に いつかの場所を通り過ぎた」(初冬の太陽)。

「どこへ行けばいいの お昼過ぎに起きたって 空想の中でただただ時が過ぎてゆく」、「今日僕は どこへいけば 何をすればハッピーになれるの そうやって そうやって そうやって 僕の休日は終わってゆく」(海を見たいだけだった)。

「きみと待つはじめての東京の春 去年よりもなぜだか暖かそうな 七井橋の上 立ち止まっては聴いた歌 思えないだろ 忘れてしまう日が来るなんて」(メロディの中に)、「約束の時間 人ごみの中 タバコをくわえ 別れを待つあいだ 君が好きだった あの古いビルの屋上 髪のにおい いつも冷たかった風」(さよならだけを)

かいつまんで書きましたが、特にこういったところは今聴いても、心が刺激されます。いつも思い出すのは、高校のころの風景で。学校の敷地の近く、通学路に田んぼがあったんだけど、その田んぼの中の道路を学校に向かって進んでいくと、やがてその田んぼを越えた向こうに校舎を取り囲む鉄柵が見えて、その向こうに校舎があって、そのさらに後ろ、というか頭上には青い空があって。僕はプールの授業の補修だかで学校に向かっていて、要するにそれは夏休みで、学校にはほとんど生徒はこないから、学校の周りは閑散としていて、静まり返っていて、僕が気になるあの子はそんな時間にそんな場所にいるわけないんだけど、会えやしないかとどこかで期待してる部分もあって、これがそのまま「よく晴れた日に あのこに会いたくて 居るワケもない時間に いつかの場所を通り過ぎた」っていう歌詞につながっていくんですね。そう考えるといまだに僕はリビドーとコンプレックスを原動力にして日々を生きていることに気づかされます(恥ずかしがることじゃないかもしれないけど恥ずかしい。というか何を言っているのか自分でもよく分からないので気にしないでください。ノスタルジー)。

結局世の中は「心地よさ」で回ってるんだなとこないだ漠然と思ったんですが、人間は心地よさが好きなんですよ。一緒にいて心地よいのが一番いい、じゃなくて、聴いていて心地よいのが一番いいんです。だから音楽は自分のために聴くものなんです。雑音に惑わされてはいけない。『「今」じゃない』とか、イヤ直接言われたわけじゃないけど、そんな部分は気にしなくていいんですよ。あ、なんかムキになってるように響くかもしれないので、この論調はやめましょう。

そんなLIFE RECORDERSはとあるイベントで2010年に一夜限りの再結成をしてたんですね。ドラムの原さんもいたのかどうかちょっとよく分からないんですが、少なくともベースの三輪さんとギターの米田さんは確認できます。あ、動画がね、観れるんですよ! YouTubeで。思い入れない人にはどうってことないかもしれないんだけど、僕は約30分間のその動画をドキドキしながら観ました。上で歌詞を引用した曲はやってないんだけど、でもやっぱいいですね。「青春Ⅱ」とか「LENA」とかうれしいですね。ボーカル/ギターの高岡晋太郎さんは1972年生まれだからこの時点で御年38歳。スタジオに入るのも久しぶり(6年ぶり?)って言ってるから、やっぱり音楽とは離れたところにいるんでしょうか。なんとなく昔よりも鋭い顔つきになった気がします。にしても、もっと曲聴きたいなあ。

じゃあ、まあ、その動画を以下に貼らせていただくことで、ノスタルジックな気持ちにも幕を下ろしましょう。syrup16g風にいえば「ただのノスタルジー 生ごみ持ち歩いてんじゃねえ」ってことですよ! ぎゃふん。そうやって僕は現実に帰っていくのです。ただいま。


10 12.12 Sat. LIFE RECORDERS@DAWNTOWNDANCE vol.1

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