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Archive for 9月 2013

それでも世界が続くなら

この夏、職場の人たちと海へ出かけた。

何日かあとで、そのときの写真をもらった。

しまおうと思って、アルバムを整理した。


僕は自分の写っている写真が好きではない。

自分の写真写りが嫌いだから。
それに、そこには失くしたものばかりが写っているから。

だから、持っている写真はすごく少ない。

失くしたもの。

もらった写真をしまおうとして、まだ、もっていた写真があったことに気づいた。

失くしたもの。



それでも世界が続くなら 『シーソーと消えない歌』 PV


痛みや悲しみは人並みに感じてきたつもりだ。でも、不幸だと思ったことはない。

人生にはどうしようもないことがある。夢の終わりや、人間関係の終わり。

どうしようもないから、自分の中でつじつまを合わせて、生きていく。

生きにくいと思った。
でも現実はグロテスクなんだって、矛盾に満ちているんだって、
そのことを実感してから、それを受け入れてから、視界は明るくなった。

昔の友人に会うと、変わったねと言われる。
家族に言われることもある。昔の僕はどんなだったんだろうか。

失くしたものを悔やんでも仕方がない―

そう自分を納得させるには、ものすごく、エネルギーがいる。
でも、ウソも突き通せば、真実になるんだって、そう言い聞かせる。

かつてあったものが、今目の前にないことを悲しむより、
これから出会う何かに、思いを馳せる。

あのときから、僕はずっとそう思ってる。

今日も彼女は、僕の知らないところで、
泣いたり笑ったり、しているんだろう。

+ + + + + +

「それでも世界が続くなら」の歌はとてもグロテスクだ。心の深いところに、手を触れてくる。この曲はPVと一緒に聴くと、何倍も重みが増す(イメージが固定されてしまうという弊害はあるけれど)。何の気なしにPVを観ていた僕は、どうやらそっと心に触れられたようで、思わず泣いてしまった。

この9月に、彼らはメジャーデビューするようです。それについてフロントマンの篠塚くんが書いているメッセージがとてもいい。一部だけ抜粋させてください―

感謝し始めたら書ききれない。
でも、遅かれ早かれ、バンドなんて解散するからさ、そしたらジュースでもおごるよ。バイトするからおごらせてよ。
勝手に歌って、勝手に消えます。暇なときでいいから見ててくれたらうれしい。
効率なんて関係あるか、変わらず感謝したい全部に感謝して、許さないものは許さない。
言いたいこといって、好きな友達とバンド続けて、精一杯音楽やって、灰になります。

これで最後。
「音楽の為に生きてる」なんて言う人がいるけど、逆だろ。
お前が生きてるから、こっちは音楽つくってんだよバカ。

音楽の主役は、音楽作ってるやつじゃない。聴いてるやつだろ。お前だよ。
お前ら、どっかのダサいバンドがメジャーデビューなんてどうでもいいから、
なりたい自分になって燃え尽きろ、想像しろ、言え、諦めるのを諦めろ。
自分とかそんなんねーよ探すな。自分は音楽と同じで創るもんだろ、最後笑顔でちゃんと灰になれ。
あーもうなんかわけわかんなくてごめん。読んでくれてありがとう、長くてごめん。
それじゃ、またどこかのライブで。


終わりを見据えたその眼差しは、とても強くて、やさしい。

彼らの音楽をとても遠く感じる人もいるだろう。でもその逆もいる。

いつかきっと終わる。それは分かりきってる。
でも終わるなら、終わるから、自分であることに全力を尽くすのもよいんじゃないか。

世界のことなんてとても考えられなくて。
自分と自分の周りの、小さな世界の中でしか生きられない。
その関係性の中での、悲しみや苦しみを、彼らは唄う。
変な話だけど、そのパーソナルな世界観に、とても安心する。

悲しくても苦しくても。失くなっていくものばかりでも。
それでも世界が続くなら。

その中で生きていく。僕はきっとそうだ。

久しぶりに、終わりを見届けたいバンドに出会った気がします。




妹が作った痛い RPG「川越スチュワーデス物語」


妹が作った痛い RPG「川越スチュワーデス物語」 (via ZAKO2012


このシリーズ好きなんです。たまにすごく見たくなる。

でも最近更新されてないみたいで残念。

ちょいちょい出てくる川越ネタも好き。

DJみそしるとMCごはん - 「Mother’s Food」



ようやく、っていうほどでもないけど、買った! DJみそしるとMCごはんの「Mother’s Food」を! 買ってから知ったけどこれは数量限定なのですか! 3000枚限定ってホントですか! このパッケージはデラックスすぎる。ウルトラ特殊パッケージ。手作業なのコレ! ターンテーブルを模したジャケット。そこに、アナログ盤を意識した紙製のディスクがトラック分、ネジで固定されている。リスナーは今作を聴きながら、そのターンテーブルに各トラックに対応した皿を乗せ、ネジを外した部分に旗を立て、ゆっくりとくつろぐのだ(たぶん文面ではなんやら分からないと思うので、下に乗っけた今作の楽しみ方を紹介する動画でご確認ください)。粋だぜよ。

「マカロニグラタン」のMVでノックアウトされてからけっこう経ったなあ。料理のレシピをラップするっていう、この斬新なスタイルは、くいしんぼうHIPHOPと呼ばれている(自らもそう呼んでいるようだ)。レシピをラップするってのに、のっけの「スクランブルエッグ」から「歌なくたって作れるよねえ」って歌われていて、そのいきなりのメタな構造に笑ってしまいました。

チャイルディッシュでキュートでふわりとした音作りに、矢継ぎ早に言葉を繰り出していく、ある種の攻撃性を秘めたラップという表現スタイルが重なることで、温かいホットケーキの上に冷たいアイスを乗っけたような、ユニークな味わいを得ることができる。しかもリリックはユーモアを交えながらの料理レシピだったりするから、その味わいはさらに個性的になる。

いっとう好きなのはやはり「マカロニグラタン」です。このほっこり具合がたまらない。「マカマカマカ」ってところがなんか好き。「大学芋」の「うんとこしょーどっこいしょ」のサンプリングもたまらんですね。かわいい。

この佇まいをPOPといわずして何をPOPと言いましょう。あと、女の子だけの下宿でこんなのかけながら料理してたら素敵だなって、妄想したことは、ちょっと秘密です。


DJみそしるとMCごはん / マカロニグラタン


8月29日、焼き肉の日に公開された動画を見ると、冬にメジャーデビューのようです! 



DJみそしるとMCごはん 『DJみそしるとMCごはんより、焼き肉の日のご報告』


今作の楽しみ方は以下に。これまた面白い。メジャーにいっても、この遊び心は忘れないでくださいネ。



DMMGパッケージ仕様説明スライドショー

忘れていたこと

YouTubeのプレイリストを眺めていたら、忘れていたことを思い出した。


ココロト 『合言葉はさよなら』 PV

桜の花が大好きだったあの人を思い出す。





THE モールスシンゴーズ/アイロニー(2009)

ユラユラ。





Mechanero - Curtain Call

僕にはもう、なす術はない。そう思って腐った日もあったか。





Contrary Parade / ジュブナイル【PV】

まさにジュブナイル。力強く、甘酸っぱい。幼い君と僕の、輝く日々があったころ。



と、ここからAdvantage Lucyにつながるのが私の中の筋道なのだけれど、望む動画がなかった…。

そういえばアイコさん、お子さん生まれたんですよね。おめでとうございます。

こんな夜もあるか。あるね。ある。

忘れていたこと。